医療制度研究会 〜21世紀の医療を共に考える会〜

第19回 地域医療の実践と課題 < 第21回 〜 第30回 > 第23回 21世紀日本の医療が目指すもの

講演会

●第22回医療制度研究会講演会講演要旨

「21世紀日本の医療が目指すもの」


アイオワ大学医学部名誉教授 木村 健先生
1.はじめに
 48歳の渡米は、今のイチロウ、新庄と同じで、実力以外何の保証もない状態であり大冒険だった。要請を受けた病院からアイオワ大学に移り2-3年過ごした。アメリカのシステムでは、この期間に実績を評価して終身雇用にするか否かを決める。臨床能力を観察すると同時に論文を世界中の小児外科医に送って、価値があるかどうかも評価される。1990年に終身雇用の身分をえて、その後教授から小児外科の主任教授へと昇格した。主任教授は企業の社長と同じで部下250人を食べさせなければならない。米国ではそれぞれの科が独立採算制であり、その面でも大変な努力が必要だった。

2.アメリカの教育制度“米国の大学に入学試験はない!”
 アメリカの大学入学は、申込書、成績、推薦状、将来展望作文、標準学力テスト(SAT)のスコアで決定され、いわゆる日本式の入試はない。米国には大学が2000校あるので、まずどこかには入れる。入学金はなく授業料だけを払う。大学は4年で、勉強がきつくかなりの数の学生が脱落し、4年後には半分位しか残っていないのが普通。スポーツで入学した体育部の学生は8分の1程度しか卒業できない。途中で可能性があればプロの道に進んでしまう。ゴルフのタイガーウッズも最近スタンフォード大学を辞めた。彼はプロテストも受けていないが実力でプロと認められる。アメリカには資格が求められることも事実だが、日本と異なり、その分野で役に立つと認められれば、特例として活動が認められる。
−木村先生の御活躍も同じ考え方で、米国の医師免許はなくても特例として免許が交付され、渡米してすぐに手術ができた。これはアイオワ大学100年の歴史で9人目の特例である。

3.医学部は大学を卒業してから入る。面接する試験官は資格が必要。
 大学4年を過ごした時点で次のステップ(医学部)に進む。教養から医学部へは学部長の推薦状と成績だけで入ることができる。試験はMCATという民間の会社が行う試験があり作文、読解、生物、化学、物理で、文系2、理系2単位が必要である。採用するほうはこのスコアを脚きりに使用している。国語が重要視されるのは医者になるには表現力と理解力が必要と考えられているから。
 アイオワ大学には毎年2500人の応募者があり、この試験で600人に絞り面接により150人が選ばれる。面接は70人の面接官があたるが、面接官も面接試験のコースを終了し試験を通らなければならないことになっている。二人が一組になりひとり30分をかける。
 質問の項目は、(1)なぜ医師を志したか?(2)人を助けた経験は?(3)グループリーダーになった経験はあるか?(4)人に助けてもらったことはあるか?などである。(4)は意外と思われるかもしれないが、人の恩を感じないようなのは、畜生レベルでとても医者にはなれないということである。
 反対に聞いてはいけないこともある。それは親の職業、家族構成、彼女のこと、結婚しているかどうか、経済的なこともだめ、これらが入学の可否に反映されたとなれば訴訟に負けてしまう。これが面接官に研修と試験が必要な理由である。経済問題は重要と日本では思うが、医学部の学生であれば銀行が教養4年専門5年の9年間の資金を貸し出すことが普通で、経済的な理由で研修が影響を受けることはない。

4.医学教育のすごいマンパワー、論文がなくても臨床教授になれる。
 教授陣のマンパワーは日本と比べ物にならない。アイオワ大学では解剖の教授だけで21人いる。これら膨大なスタッフのサラリーは、それぞれが自分の研究でNIHなどから億単位の研究費をとっており、これでまかなわれている。大学の場所を借りて研究している教授がいっぱいいるという形である。また学生の負担する学費は、4年間500〜1500万円、終了までにかかる資金は銀行から借りることは容易だし、卒業後は通常数年で返済可能となる。
 内科は教授250人くらいいる。臨床教授の評価には論文は不要。正教授は別でこの職位につくには数年間に認められるような研究論文がなければならない。外科系も27人、形成、血管、心臓、小児外科など13科に分かれている。麻酔科は61人の教職がいる、レジデントは40人で、教官と学生の比率は1:1である。日本では2:1以下と聞いている。

5.米国の大学教育は実務教育。
 職業訓練所という感じ。細部まできちっと教える。たとえば胃管を入れる時には長さの計り方、口に氷の塊を入れてから行うなど、実用上の注意点まで教えるのが米国流で、教えるほうも大変である。以前は1年間に多数の科を回る厚生省の臨床研修制度案のような研修過程が卒後に準備されていたが、今は学部の教育に入っており、卒後研修はすべて専門研修である。日本の案は逆行しているか遅れているという感じがする。

6.卒後教育は医師の協会代表が研修を仕切る。
 医学部を卒業すると、内科、外科といった専門分野に分かれて卒後研修が行われる。卒後研修には政府は関与せず、医師会が歴史的に関与してきた。研修認定評議会という組織があり、そこで全米の卒後研修方針を決定し、科目や時間数やプログラムまで介入する。全米の2200の研修施設、110科の研修方針はここできまる。研修認定評議会は医師会・病院協会や医学部の学部長の集まりである医科大学協会、専門医を認定する専門医協会などから代表が集まって25人で構成される。

7.研修施設の評価は毎年専任の研修認定評議会が目的に照らして評価する。
 研修の目的は単純明解である。心臓外科医がこの研修過程を終えれば、単独でバイパス手術が可能な医師であるという意味である。修業期間は科によって異なるが(麻酔科4年、外科5年など)かなりの経験をしなければならない。
 外科を例に取れば、研修認定評議会の下に研修認定委員会という組織があり、毎年研修施設の評価をしている。医師会、外科学会、外科専門医認定委員会からなる委員会で、ここからは専門のスタッフが各研修施設に派遣され、認定項目に沿ってデータを収集し、それに基づいて委員会が認定する。評価に耐えられない施設は認定を取り消される。評価のキーポイントは、主任指導医の評価で、経験年数、能力、資質、在任期間、医師免許、専門医資格などが審査されるが、実力があると認定されれば資格にはこだわるわけではなく、私(木村先生)も専門医資格はなかったが、主任指導医になれた。主任指導医の任務は研修記録作成および保管、他の指導医の任命、研修医の心身のケア等々である。

8.一般外科の認定施設には年間3000例の手術がないとなれない
 研修の内容は臨床だけではなく基礎医学教育も毎日のように行われる。外科の系統講義、総論から各論の講義がある。年間40〜50時間が費やされる。
 外科の研修施設は米国全体で256施設、人口あたり100万人に一つの割合、日本では120-130施設でよいことになる。外科の研修医は一人で1年に100例の執刀をこなさなければならない。一施設で6人の研修医がいれば年間600例、5年間在籍だから、一年に一般外科手術は3000例以上あることが求められる。
 血管外科、胸部外科、小児外科などは一般外科の5年が終了してからさらに2年間研修をしなければならないが、症例数が少ないこれらの科では毎年研修医をとれば症例が足りないので1年おきにとることになる。症例が多い胸部外科などは、最近は養成過剰気味である。
 手術数が少ないことは飛ばないパイロットと同じで質が保たれないが、多すぎても問題で一人150例以上になると研修施設としては認められない。
 専門医になった後も1年間に最低200例執刀しないと、専門医として認められなくなる。たまに飛ぶパイロットは信用できないという発想。それに比較すると日本の教授は手術をしていない人が多くてびっくり。米国だったら外科の専門医でなくなってしまう。

9.アイオワ大学では例年5人の外科研修医を採用する
 これには2500例の手術が必要である。600人が応募し、書類選考で100人までに絞った後、面接が行われる。面接試験は教授、レジデント、患者さんも評価側に入る。面接の結果で順番をつけて採用する。応募者も掛け持ちをしているので5人取れないこともあるがそのときには下位の学生を採用する。人数が足りない施設は、足りない人数で始めれば次の年には定数を減らさなければならないからなんとかして人員を確保する。外国人が採用されるにはここがチャンスとなる。日本人の場合も同じ。

10.卆後研修の費用は国が負担し、研修医の診療には報酬がない
 研修医の身分は医師だが診療報酬をもらうことはできない。ミネソタ大学で研修医が行った診療の10%の症例で病院が報酬を受け取ったことが、FBIの調査でわかり、100億円の賠償金を請求された。大学はそれを払えないので保険会社に身売りした事件があった。研修医をアルバイトで雇っても報酬請求ができないので、研修医のアルバイトは存在しない。研修医には年に4万ドル固定給が支払われる。国からは10万ドルが支払われ、6万ドルは本人の保険や設備の他、かなりの部分が指導医のサラリー補填に当てられる。しかし研修医側からこれもカルテルではないかということで現在訴訟中。学生側が勝訴すれば1人の研修医にかかる費用が一気に10万ドル以上に上がる可能性あり。もし病院の取り分を減らされたら、病院はやっていけなくなる。研修医指導医に払わなければ指導する人もいなくなってしまうのが米国、一例一例の手術料金ももらえるから手術も頑張れる。米国のいい所は金を出して、その分いい医者を作るというスタンス。日本の厚生省とは全く違う。

11.研修医の就労は週に80時間以内。
 研修医の就労はフルタイム勤務。各種保険あり。バイトはできない。教育目的外の任務はさせてはいけない。週に80時間以内労働と限定される。7日ごとに1完全休日を与えることも義務化され、しかも院内待機の当直は3日に1回に制限。しかしこの結果、 その施設に3人以上の研修医が余分にいないとまわらない。研修医が増えると5年の研修年限では研修目的が達せずに期間を延ばす必要が出てきそうである。

12.研修指導要綱ははっきり指定されている。
 研修医は毎週指導医の評価(3段階で評価)を受ける。(1)患者のケア、(2)臨床および基礎医学知識(病歴、理学診断、臨床的判断および決断、救急処置、諸検査の利用、記録および報告)(3)ベッドサイド教育(問題点のアセスメントと患者ケアが実際にできるかという点)、(4)人間関係維持のスキル(医師、患者間の人間関係、同僚間の関係、上司との関係、看護婦との関係、リーダ−としてのスキルなど)、(5)職業意識(ワイシャツにネクタイでないと回診に入れない等も厳しく指導)、(6)組織の一員としての診療活動(病院が経済的に苦難の時期、俺はこの道具がなければダメというような人はオミットされる)が最近加わった。 これらを毎週評価し、1カ月に一回は面談指導を行う。成績が悪いと猶予期間となり、それでもだめな場合は5年に1人くらいであるが研修終結になる。

13.指導医も研修医から評価を受ける。
 その項目は、手術をさせてくれるか、人間関係、組織的なベッドサイド教育、系統的な教育、当直スケジュール尊守、研修医教育、研究経験、外科医としての基本(ロールモデル)等々。
 今までは麻酔科から外科等へレジデントの梯子をする人もいたが、政府が研修に金を出すようになったために一科のみしか研修できなくなった。
 米国外科は執刀症例のみカウントする。研修終了に近くなってある分野の症例が足りない場合は、その症例が多い施設に移ってでも手術数を満たす。外科研修5年間のうち一般外科研修は3年以上研修しなければならない。

14.研修を終了しなければただの人
 卒業すると開業するか、大学に残るかの選択をする。開業すると始めから30万ドル程度まで稼げることが多い。大学勤務医の収入(平均)助手10.8、講師16.5、準教授22.5、教授24.1、主任教授36.3万ドル、辛い研修に耐えられるには訳がある。なぜなら研修終了をしなければ只の人で、いくら診療行為を行っても一文にもならないし高度なスキルは高値で売れる現実がある。

15.一般外科専門医の年収は高い
 よりよい病院への移動や、手術点数も医師の言い値も可能。
例:両側ヘルニアで外科医が受け取る手術料は3800ドル(日本ではヘルニアは片方で6160点)、駆け出しの医師でも虫垂切除術で2000ドル(日本では6420点):手術料金としては日本は米国の1/3でそれもみんな医師の収入になるわけではない。しかし米国でも外科医はこれらの手術収入から、スタッフの給料や外来や手術室使用量(時間に応じて)などを支払うシステム。これが医師と病院が分業されている米国の違い:つまり一人一人のスタッフが開業医と同じ気持で働いている。患者側から見れば、医師と病院両方に支払いをしていることになる。
 患者さんは初診料金、麻酔科、手術料、回診(一回:100ドル)と請求される。医師はあちこちの病院を掛け持ちして回診するとそれだけの収入になる。
 専門医になれば、これらの収入によって、銀行から学費を借りていても2-3年で返せる。これは裕福な家の姉弟でなくても医師になれるという意味合いを持つ。

16.短い入院日数は麻酔の進歩、術前検査は行わなくなった。
 心室中隔欠損は手術料が7500ドル(日本40800点)、他に入院料2500ドル程度で、このような心臓手術でも手術当日に入院するのが普通になっている。また退院も早く、それを可能にしたのは、痛みを麻酔科が完全にコントロールしてくれるから。術後はかなり麻薬を使用する。また最近麻酔科は術前の血液検査やレントゲン検査をしなくなった。なぜなら過去に術前検査をしてそれで必要な手術を中止することはなかったというエビデンスがあるから−むしろ当日の状態をよく観察することが大事で(風邪を引いていれば手術を延期する等)、術前検査は不要として撤廃した。今までドグマ(定説)としてやっていたことを洗いなおすとかなりシンプルになる。
 米国のベッド数は人口あたり、日本の3分の1。しかも日本の平均在院日数は3-4倍。日本の在院日数削減のためには。1.術前検査全廃、2.内視鏡手術の導入、3.日帰り手術導入(痛みのコントロールを徹底)、4.クリニカルパスの導入、5.早期離床・退院である。早期離床の端緒はロンドン大空襲。これ以前はベッド上安静が金科玉条であったが、大空襲のために入院患者が爆弾で死ぬか早期離床するかの選択を余儀無くされた。死ぬよりはと、皆自力で歩いて防空壕へ行った、これが早期離床で何もないというエビデンスになった。

17.入院医療費が高いのはQOLに関する意識の差
 米国入院費用の50%が人件費で一件の入院あたり最近では1000ドルを超えるようになった。入院日数短縮ではさらに人件費がかかる。今米国の病院食はホテルのルームサービスと同じようなサービスになっている。何を何時頃食べるか選択できる。これは家庭のライフスタイルと同じように過ごしてもらいたいというコンセプトだが人手もお金もそれだけかかる。アイオワ大学では800床で7700人のスタッフ、一床あたり看護師2名。医師は研修医を含めて1200人。一床当たりの有給職員が9人というマンパワーがある一方で、大学周辺の土地は一坪80円、家を作るときはほとんどが建築費。このような物価の安さが日本人との決定的なQOLの差になっている。米国では公共の建物では2%をアートに使用するという規定あり。院内の絵画等、アメニティはとてもよい。ハイアットのホテルに入ったような雰囲気の内装である。

18.日本の病院は在院日数が長く人手不足
国立病院 アイオワ大学
病床 920 873
年間入院患者数 7200 41800
ベッド使用率 81% 94%
職員 975 6911
医師 250 1086
(スタッフ613、研修医473)
看護師 449 1349
技師 88 1366
その他 188 3110
全職員 975 6911
 日本は国が増員を阻止している。アイオワ大学ではヘリコプター2台のパイロットも常勤でいる。

19.手術が多いアメリカ、薬と検査が多い日本
診療内容 国立病院 アイオワ大学
レントゲン検査 57万 22万
臨床検査 354万 486万
薬局処方 780万 144万
年間手術数 4131 69643
(内主要手術17102件)
 アメリカでは術前検査をやめた。国立大学は検査が多い治療というよりは知的欲求に医療が当てられている感じ。

20.医師と患者の関係
国立病院 アイオワ大学
一人の医師年間担当患者数 29名 68名
一人の看護師年間担当患者数 16名 31名
病床数/1医師 3.3 1.4
年間入院患者/1医師 29 68
病床数/1看護師 2.0 0.6
年間入院患者数/1看護師 16 31
 アメリカでは常に患者のそばにいるが、日本では病棟にはほとんどいない。医療費削減と称してマンパワーを減らしていけば自分の首をしめることになる。スタッフを2倍にすれば患者数は4倍になる。3倍にすれば9倍になる。

21.日本の医療費は先進国で最下位、誰か小泉首相の首に鈴をつけなけば…
 費用、アクセス、質の3つ同時の実現は不可能とされる。どこかで折り合いを付けなければならないが、日本はアクセスだけという感じ。医療費のGDPに対する割合はアメリカ13.4に対して7.6である。先進9カ国では日本は最下位、だれかが小泉内閣に鈴を付けなければならない。

22.質疑応答
質問:
 家庭医の研修が重要視されていると聞くか?
回答:
 家庭医が足りないということで、政府からの補助もあり、現在は卒業生の60%は家庭医を目指すようになった。日本では小児科医が足りないというが、給料を2倍にすれば解決する。
質問:
 人間関係などはどのようにして教育されるのか?
回答:
 研修医と指導医は、一日4,5時間は一緒にいて教育する。そのときに言葉使いなどはすぐ気になるし、服装や靴などは患者側がうるさいから、毎日の回診で、クレームがあるたびに教育ができる。
質問:
 アメリカの医療訴訟はどのようなものか?
回答:
 産科、脳外科がトップである。保険料は高くなった。高くなった保険料は診療費を値上げして対応する。また大学の勤務医は大学の団体保険に入っているので、毎年絶対に患者さんを断らないと書いた文章にサインをさせられる。たとえ始めから訴訟をしそうな人も断らない。また経費削減も徹底し、例えばエチコン社(ブランド品)の糸でなければ手術をしないというような医師は首になる。木村教授でもブランド品や自分の希望の器材を使ったことはない。大学は業者と年間の材料費をいくらと契約する。臨床側が資材を節約して業者に利益が出れば臨床側にもどす。病院はそれにはタッチしないからまるまるボーナスになる。年に1万ドルあったこともあった。
在庫削減も大きなポイント。ペースメーカーや人工骨頭等のものはフェデックスで送ってもらい買いおきをしない。そして医師をとにかく協力させる工夫をする。日本の医者は経営的なことに無関心である。DRGになったら術前検査をやめることを考える時代になる。
質問:
 自分の出身大学に残る率は少ないというが?
回答:
 アメリカの学生かたぎは自分の大学で仲良く固まるようなことはしない。むしろ学生時代に教わった教官ではない新しい教育を求める。教える側もスタッフは学外からとることのほうが多い。学生が残るのは数年に一人いる程度である。
質問:
 日本の平均寿命から考えるとWHOがいう様に、日本のシステムのほうが良いのではないかという気もするが?
回答:
 平均寿命と医療技術の質は相関しないということが常識である。手術を受けるものから見れば、アメリカの医師の手術数や訴訟を受けた数などのデータが公表されていてオープンになっている。日本ではそのようなデータはない。彼らはシビアな対決をしている。
質問:
 寝たきりや意識がない人などを日本の急性期病院で見ることが多いが、長期ケアを要する人をどのように見ているのか?
回答:
 ナーシングホームがそれに当たっている。ナースにもたくさん資格がありナースクリニシャン、医師の監督下で合併症のない人の麻酔がかけられるナースもいる。
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  要約と感想: アメリカには大学入試はなく、誰でも入れるが卒業が難しい。医学部は大学を卒業してから入り、期間は4年で日本の研修医プログラムは学部教育のなかで行われる。アメリカの研修制度は専門教育である。教育に投入されているマンパワーは日本との比ではなく、外科研修医が行う手術は一人年間100例が義務付けられるなど徹底した実務教育であり、研修機関、指導医も厳しいチェックを受ける。研修期間を終了すれば一人前の医師が誕生する。研修期間は手術は報酬を請求できないが、国から費用が全額支給されるということでした。
  忙しさに追いまくられて教育を放棄してしまった日本と違って、アメリカには、病人のために良質な医師を育てようという意識が、医師側にも政府にもあることを強く感じ、医師教育における日米間のギャップに驚きました。
  考えてみれば、アメリカの研修制度は日本の後期研修に当たり、いままでも我々が不完全ながらやってきたことです。お仕着せの前期研修だけでなく、後期研修プログラムを充実し、何年間でどうやって一人前の医師を育てようかと考えることが、医療改革の第一歩となると思います。やはりこれは我々がやらなければならないことです。
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