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| ・ | 診療所、小病院に定額制、または総枠規制を導入し、一般急性期病院へはDRG型の定額規制を導入する事により、入院医療への資源配分と、定額制によるものより人への診療内容の変化を期待する。 |
| ・ | ソーシャルワーク、カウンセリングなどの人的なサービスにかかる費用を評価し、社会、福祉サービスの普及を図る。 |
| ・ | 研究、教育への評価を十分行い、科学的思考と、医療の質を高める。 |
| ・ | 医療機能評価と連動して質に着目した評価を行う。 |
| ・ | 設備投資などキャピタルコストの別枠評価を行っていく。 |
などの方向を持った診療報酬体系の再編成が必要である。
以上のような方向性が実現するためには、診療報酬を決定する政治的なメカニズムも改革されなければならない。現在診療報酬の改訂は「中医協」で行われており、ここで医療費30兆円の配分が決定される。構成員は医師会と厚生省保険局医療課で、この二者で全てが決められる現状である。中医協に公益委員(患者を含む国民の代表)の増員と、病院(公的病院、大病院)代表を加入させる必要があり、また、看護婦、PT、OT、ソーシャルワーカーなどコメディカルの声が反映されるシステム、診療側、支払い側の協議、などのために新たな組織が必要である。現行の医療費配分は、医療業界という閉じられたサークルで、既得権を持つものの間で、パイの配分ゲームになっている。これを改革するためには、検討のベースになる地道な実証研究が必要であり、公共的な観点から企画調査を行い審議する場が必要と考える。
| 参考1: | 参考:定額制について 定額制は診療報酬体系のなかで今後大きな意味を持つと考えられるので、この点を解説する。基本的には診療行為の定型性を目的とする考え方であり、医療費抑制だけで議論されるべきではない。 急性期を過ぎた老人医療など、病状安定期におこなわれるものはすでに施行されている。プライマリーケアの分野へ定額制を導入することは、すでにドイツ、フランスなどで行われている。プライマリーケアは、対象となる病人は多様であるが、診療自体はベーシックなものであるので、定型性を持っている。急性期医療の定型性については疾病別など、より細かな対応が必要である。また高次機能病院の診療は定額制にはなじまない。 定額制の問題点として、利潤追求のために、必要な医療を行わない、粗診粗療が起きる可能性があり、何らかの形で、成果をチェックし、また医療機関の間に競争原理が働くようなシステムを作ることが必要である。 急性期入院医療への定額制は、入院医療費が医療費増加の最大原因である欧米で導入された。日本では入院医療費が占める割合は、全医療費に対して38.3%と欧米の水準よりはるかに少ない(1993年度のデータ、アメリカ58.5、ドイツ44.6%)。社会的入院に示されるように、日本の特徴は老人以外の医療費の占める割合が低いので、この制度の導入は、医療の標準化としての意味はあるが、医療費抑制に使われると、一層入院医療にマイナスの効果をもたらすおそれがある。 |
| 1) | 年金、老人福祉などは所得再配分の性格から、税金を用いるべきであり、若年者医療はリスクの分散を性格とした、社会保険が考えられるべきである。 |
| 2) | 公的に行われるべき保障は、医療を中心に、予防健康増進、高度先進医療、介護福祉、アメニティの一部をカバーし、年金で基礎的な部分を保障、福祉は医療、年金以外の身体介護と家事援助などにの援助を補助することを提言する。 |
| 3) | 医療制度の選択肢について現在の医療、年金、福祉の改革の縦割り論議を進めるのではなく、社会保障全体の最終的な姿に関する議論がなされるべきである。基本的な選択肢としては、全分野重点型、医療福祉重点型、年金重点型、市場型などが考えられるが、医療福祉重点型が現実的と考える。 |
| 参考2: | 欧米諸国における社会保障改革の動向 1) 年金は公的給付範囲そのものを大胆に縮小する傾向、年金水準の引き下げ、民営化など。 2) 医療における公的給付範囲は、ある一定以上の保障を確保し、その上で市場原理、競争原理の導入による効率化を図る。 3) 福祉は高齢者ケアを中心に、医療→福祉、施設→在宅にシフトが見られる。 感想:廣井先生は厚生省から離れて現在の教職の立場から御講演をいただきました。先進諸国との比較は興味深く、前回池上先生が医療費のほとんどが病院中心に使われているとういう問題点を指摘されましたが、先生の説明では入院医療費は日本は少ない、医療費の入院比率が高いのは当然ということになります。老齢になってから入院医療に参入する病人さんが多いことが、手術が少なく、社会的な入院が多いことの原因かも知れません。現在の基本構造は悪くないという見方が出来ます。中医協に病院の代表をという話も、先生の口からお聞きするとは思いませんでした。病人さんのニードに必死になって答えているのに、何で病院だけペナルティを受けなければならないのかという素朴な疑問は今後も持ち続ける様にしたいと思います。 高齢者のケアは、健康保険の性格から考えて分離すべきというお考えも、高齢者は延命や救命より障害に着目すべきという点、死を考えに入れた議論とともには説得力があるお話でした。 質疑応答で、在院日数の短縮にむけた病院の動きが活発化するに伴い、入院を必要とする高齢者を受け入れきれないという会員の御意見がありましたが、改革のマイナス面の多くは高齢者に向けられると言う気がしました。大きな課題と思います。また、勤務医の組織化の話もでました。有り難いことと思います。永続する力を付けるためにも今は勉強のときと思います。 |
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