◆調査の内容
2003年9月に関東・東北地区の急性期病院に、小児科医の勤務状況に関するアンケートを送り、26病院、79名の回答を得た。病院は京浜地区3、関東地区25、東北13施設で、回答した小児科医の年齢層は卆後4年まで24名、4〜14年27名、15〜25年18名、25年以上10名であった。アンケートはできるだけ主観を排除する目的で、平日と土曜の実働、日曜日の休暇時間、当直回数、オンコール回数などを、一週間ごとに回答を求めその積算で1ヶ月の状況を把握した。
>>
回答した病院と医師の年齢構成
◆集計結果
-
日曜日と当直を除く週間勤務時間は平均で61.4時間、そのうち卆後4年目までの医師は65.9時間であった。平日勤務時間は平均11.2時間、土曜日5.2時間であった。
-
4回の日曜日を完全に休めた小児科医は30%でそれ以外は何らかの形で診療に従事している。4回の日曜日の平均の休暇時間が睡眠時間を含めて6時間以下と答えた医師が9.7%あった。
-
一ヶ月の平均当直回数は、平日で1.9回、土日で1.2回、4年目までの医師は平日2.9回、土日1.4回であり、土日を平日2回分に換算した当直回数は全体で4.2回、4年目まで5.7回であった。当直回数は施設によりばらつきが多く、3回以下が47%、4〜7回32%、8回以上21%であった。当直をしない医師が23%あったが、育児休暇中や、大学出張、病気で当直から外れている、小児科医が極端に少いためオンコールだけになっている病院など特殊事情によるものと思われる。当直回数は若い医師ほど多い傾向があり、最高は山形県の医師12回であった。一回の当直で仮眠できる時間は全体の平均で3.5時間であった。
-
一ヶ月のオンコールは平均8.1回で、オンコールの平均実働時間は3.6時間であった。
-
1週間の労働時間は、4週間の平均で70時間以下18.4%、約80時間39.5%、約90時間25.0%、100時間超17.1%であった。100時間超は卆後4年目までが29.2%と多かった。小児科医の81.6%が80時間を越える労働に従事していることになる。
-
一ヶ月間の平均休暇は4.5回、年間の私的休暇は平均9日間であった。
>>
アンケート集計
>>
フリーコメント
◆結論
小児科医の労働条件に関するアンケートを行い、関東・東北地区26病院、79人の小児科医より回答を得た。それによれば、小児科医の80%が1週間80時間以上の実働をしており、100時間を超過する勤務も17%に見られた。当直回数は1ヶ月平均4.2回であったが、月8回以上という極端な例も21%にのぼった。当直をしない医師が23%見られるが、医師の年齢、育児、病気での免除のほか、外部からの派遣や他科の医師に当直を任せてオンコールだけを担当する施設なども含まれている。
1ヶ月の休暇は平均4.5日であったが、完全に4日間休めた医師は約30%で多くは日曜日でも実働している。若手の小児科医の労働条件は劣悪である。
>>
添付図表